mikutterの最新の情報は、mikutter blogに引っ越しました。

2015年1月10日土曜日

#mikutter 3.2.2

  • 抽出タブのソースを指定しなかった場合にクラッシュする場合があった
  • Ruby2.2で起動した時に、マシンのタイムゾーンに関係なく、ツイートの投稿時刻・アカウント登録時刻がUTCで表示されていた
事実上のRuby2.2対応です。流石にRubyちゃんとは誕生日が同じなので、そこまで迅速に対応できませんでした。先に持ってきてやってればよかったんですが、今回もこの程度の修正で動いてるので、ついつい気が抜けますね。良いことです。

2015年1月2日金曜日

#mikutter 5年目

あけましておめでとうございます。mikutterは 2014/12/25 を以て、5歳になりました。今年も一年、よろしくお願いします。

mikutterの進化
3.0
6月にリリースを予定していたmikutter 0.3でしたが、セマンティックバージョニングを採用することになったので、3.0というバージョンになりました。かといって別にメジャーバージョンが上がっても不安定版なことには変わりないので、今までとは何も変わりません。
多言語化
mikutter 3.0からは、一部の人待望の多言語化が行われました。起動時のロケールによって言語が切り替わるというものです。各言語の翻訳は、Transifexにて行われています。
多言語化というのは、今までの私には経験したことのないものでした。

過去には、プログラミングがしたいのに、その本来の目的を忘れてコメントの英語を何時間も考えたりしたこともありました。mikutterではそういった反省を活かして、そういうことに関して私が無理しなくていいように作っています。詳しくは語りませんが、英語を書くコスト、無理をして書いた文法的に間違った英文を数年後に読むコストをカットできたからこそ、今mikutterがあるのです。

そんななかで、mikutterに多言語対応して欲しい外国人という存在がぽつぽつと現れてきました。英語のUIをもつソフトウェアでも、機能的に問題があれば使われることはありません。mikutterはその意味で、言語の壁を超えて使われようとしているのですから、喜ばしいことです。

そういう経緯があるので、mikutterはベース言語を日本語とし、日本語から他の言語に翻訳をしてもらっています。mikutterには日本語独特の言い回しが多く、翻訳に困ることもしばしばあるようですが、そうやって頭をひねって、翻訳にユーモアを加えていくその一連の体験こそが、mikutterなのではないでしょうか。うわ、なんかめっちゃいいこと言ってるみたいになってるわ。

多言語対応の経緯なんかについては、以下の記事も詳しいです。
 
マルチアカウント
これももう随分前の事のように思えますが、つい最近のことなんですね。

これは昔から土台が存在していたのですが、マルチアカウントを気にしなければならない部分は多いので、コーナーケースではまだ小さな不具合が残っていて、なかなか厄介です。これについては折りにふれて語っているところなので、省略します。

チュートリアル
これは特に発表しなかったので、以前から使ってくれている人は気づいていないと思いますが、mikutterを初めて起動した時の挙動が変わっています。

初めて起動した時に灰色のダイアログが出てきていたのを覚えているでしょうか。mikutter 3.0からは、あのような無粋なモーダルは廃止して、みくったーちゃんと対話しながらセットアップを進めていくのです。

2013年はほとんどmikutterに何もできなかった原因は仕事です。その時携わっていた仕事で作っていたソフトウェアが、導入部分をかなり作りこんでおり、これだと思ってアイデアを拝借してきたのです。

mikutterを使いはじめる人が最初にあの残念なダイアログボックスを見ることに、予てから問題意識はあったのですが、かといってこれといった打開策もありませんでした。一年何もできなかったと恨み言を言うだけではなく、なにか持って帰ってやろうと考えて、このチュートリアル機能を思いつきました。以前は実現が難しかったのですが、マルチアカウントによって、アカウントがない状態でもmikutterが動くようになったので、今回実現にこぎつけました。

きっと、0.2系と3系では、初めてmikutterを使う人が抱く印象は全く違うのではないでしょうか。

3.1
3.1は、3.0のブラッシュアップという位置づけでした。大きな変更があった3.0の順当な改良版です。Ruby 1.9のサポートを終了したのもここでしたね。
Entityの書き換え対応
Entityを書き換える機能をつけました。bitlyなど、サードパーティのURL展開の時に処理がブロックされていたとか、かっこ悪い問題を抱えていたので、それの対策です。あとからエンティティを書き換えるという概念が加わりました。botや企業のアカウントでは、bitlyでURLを短縮しているものも少なくありません。そういったアカウントがツイートしたURLが、一旦bitlyのまま表示されて、すぐに展開後に置き換わる、というのを見たことがあるのではないでしょうか。

ついでに、黒魔術で他のサービスに対応するプラグインが、リンクなどを貼りやすくなりました。
3.2
mikutter 3.2.1 が現在の最新版です。これはmikutter5周年記念のリリースでした。25日ぴったりにリリース出来たのは、恐らく初めてだと思います(ログ漁ったけど意外と毎回遅れていた)。
画像表示
画像の表示には前からいろいろな問題がありましたが、ようやく昨今の要求に応えうる変更が入ったのが、3.2でした。画像ウィンドウは、以前は画像プレビューと呼んでいました。これはブラウザで見る前に、mikutter上で簡単に確認できる機能だったのです。全体の動きなどは、yorufukurouなどを参考にしていました。

一方、新しく書きなおされた画像表示プラグインは、プレビューなどではなく、メディアビューアを意識しています。今は基本部分しかできていないので、そんなにできることは変わっていませんが、基盤部分はすでにその要件を満たしうるものになっています。あまり出来てもいない将来の話はしたくないので、今後にご期待下さい。
スキン
アイコンを差し替える機能です。WMのテーマにあったmikutterのUIアイコンを設定できるようになります。これはまだ開発中で、試験的な実装が3.2に搭載されています。プラグイン開発者にとっても便利な機能になることでしょう。
抽出タブ
マルチアカウントが実装されたことで注目を浴び始めた抽出タブですが、毎回いろんな変更が入っています。今年一年(0.2.2 〜 3.2)の抽出タブの変化だけを切り出してみました。
編集画面の刷新
タブの編集画面が、データソース・条件・オプションの3画面になりました。抽出タブの論理的な要素を画面ごとに分けたのです。 このことによって、データソースが膨大な数になっても耐えられるようになりました。
データソースがプラグインで追加可能に
抽出タブといえば、複数アカウントのミキサのような役割がありますが、それ自体をプラグインで拡張できるのが面白いところです。 サードパーティプラグインがデータソースを追加できるようになったことは、抽出タブの夜明けでした。もちろん、標準プラグインにも、このことを利用するものがあります。
  • マルチアカウント。各アカウント毎にホームTL、メンションを追加します。標準のTLでは、全アカウントのものが一緒になってしまいますが、あるアカウントのホームTLを見たい!という場合に、このデータソースが利用できます。複数のアカウントをmikutterで使っていくうえでは欠かせない存在です。
  • リスト。Twitterのリストを扱うlistプラグインは、自らタブを提供することをやめて抽出タブのデータソースを提供するようになりました。
    ただでさえ複雑だったリストプラグインがマルチアカウントで大変なことになっており、それを解決する方法として、機能を複数のプラグインに分断することにしました。
    その中で、タブの表示部分は、抽出タブに任せることにしたのです。このことは良し悪しあったのですが、抽出タブはタイムラインを表示することに優れた拡張性を持っており、アイコンの変更や、フィルタ条件の追加ができるようになりました。 
抽出条件の対象追加機能
抽出タブはついにフィルタ条件までもを追加できるようになりました。defextractcondition プラグインDSLは、「ユーザのbio」に含まれている文字列とか、任意の情報を条件として追加することができます。抽出タブを拡張するプラグインを巧く組み合わせることで、カスタムタイムラインを作成するプラグインは、もはや書く必要がなくなりつつあります。 
周辺の動き
mikutterの薄い本
今年は夏にmikutterの薄い本vol.6.0、年末のコミケで頒布されたvol.7が公開されました。

vol.6.0は、最近mikutterでやばめのプラグインを作っている新規ユーザが多数寄稿してくれています。これだけ続けていれば同じ奴ばかり書きそうなものですが、現実には次々と新しいユーザが出てきていて、記事を書いてくれています。喜ばしいことです。

彼らが持つそれぞれの独特な世界観が凝縮された一冊だったと思います。これほどまでに「カオス」なmikutterの薄い本は、今までなかったかも知れません。バージョン6という不安を払拭する出来でした(IEやWindowsNTや某Pのつく言語がこのバージョン6でひどい目に遭っている)。

vol.7は、はからずも3人の寄稿者がmikutterをより深く知るために、それぞれ別々の角度からmikutterを考察することになりました。

tsutsuii さんは、NetBSDを様々なマシンにインストールし、mikutterを起動するという長年の活動を振り返りながらmikutterの歴史を紐解き、mikutterそれ自体の本質に迫ります。moguno さんは、mikutterにコミットしたスキン機能の紹介を通して、mikutterの思想を汲んだAPIの実例を示しています。そして私は、mikutter開発をするにあたって、mikutterをカスタマイズする道具としてRubyを捉え、よりmikutterプラグインを洗練されたものにするためにどのようにRubyを使っていけばいいのか、コードの書き方という表面的な観点から解説しました。

全体がわずか24ページに収まっているのも良いですね。是非いろんな人に読んで欲しいです。 mikutterの薄い本vol.7は、次回2月27日に開催予定のOSC Tokyoにて頒布されます。vol.6.0も在庫があったので頒布されると思います。また、mikutterの薄い本製作委員会のWebサイトからPDFをダウンロードすることもできます。
OSC
今年も各地のOSCで、Nから始まるコミュニティの方がmikutterを応援してくださっていたようです。mikutterユーザ会としては春秋のOSC Tokyoに、夏の京都には私主導で、mikutter名義で参加しました。


夏の方のレポートは、当時の記事があるので省きますが、展示にしてもセミナーにしても、手伝ってくれる、来てくれる人たちがいないと成り立ちません。皆さんの応援に圧倒的感謝です。

一昨年2013年はほとんど何もできず、こういったイベントには参加することができませんでした。コミケもそうですが、こういう場は開発のモチベーションに大きく貢献するので、来年も時間が許せばできるだけこういう場に出たいと思います。
コミックマーケット
mikutterの薄い本製作委員会がコミックマーケット86,87で、mikutterの薄い本6.0と7をそれぞれ頒布しました。夏の86は落選したので委託でしたが、87は当選し、当日は私も参加し、ブースで売り子をしていました。

サクチケをそらまめさんに渡してしまったので私は8時から並び、10時10分に入場しました。mikutterブースは朝からお客さんが途絶えず、私がブースを訪れた時にはデコにドイツのトリシールを貼った不審人物が既にいるなど、大盛況でした。あと、そらまめさんが俺の名刺を首から下げて「としぁです」とか言ってたせいで俺が女装してたと思ってる人がいたみたいで、コミケやばいなって思いました。場が場だけに信じてしまっても仕方ないかも知れません。

いろんな人にお会いできたのも良かったです。昨年過酷な労働によって感情がなくなった私に、自分がmikutterの作者だと思い出させてくれたメガネケエス作者や、AUR高速デプロイシステム2GMonなど、なかなかお会いできない人にたくさん会うことができてとても有意義な一日でした。

まとめ
何もできてなかったんじゃないかなぁと思っていましたが、振り返ってみると2013年とうってかわって、mikutterの開発に結構リソースを割いていたようです。やっぱり、仕事が平和だとくだらないことに時間を使えるので、mikutterが充実するんですね。いいことです。今年は早速前半はつらい感じなのですが、いろいろ進めていけたらいいなと思います。

今年もmikutterをよろしくお願いします。

2015年1月1日木曜日

#mikutter 3.2.1

  • 抽出タブ: タブを編集しようとするとクラッシュ
  • あけおめ
不具合修正です。コミケなどでほとんど何もできなかったので致命的なものだけ。ヽ('ω')ノ三ヽ('ω')ノもうしわけねぇもうしわけねぇ

あけましておめでとうございます。今年も一年、よろしくお願いします。コミケのまとめとかは、また近いうちに。